
11月23日に、首里城の正殿がいよいよ一般公開されます。2019年の火災から7年。沖縄に住んでいると、やっぱり特別な日ですよね。
そのタイミングにあわせて、沖縄マイクラ部でも首里城をテーマにした制作を始めました。10月11日の活動では、メンバーが二つのチームに分かれています。ひとつは、ティラノビルダーというツールで、首里城の歴史が学べるご当地ゲームを作るチーム。もうひとつは、マインクラフト(マイクラ)で首里城そのものを建てるチームです。
先に正直に言っておくと、どちらもまだ完成していません。ゲームのほうは物語を入れ始めたところで時間切れになりましたし、マイクラのほうも赤い屋根を作り始めた段階です。なので今回は完成の報告ではなく、スタートの記録として書いておきます。
首里城正殿の一般公開は2026年11月23日です
首里城公園(国営沖縄記念公園 首里城地区)の発表では、正殿の完成式が2026年11月22日、一般公開が翌日の11月23日です。くわしくは 首里城公園のお知らせ に出ています。北殿や南殿など、正殿以外の建物はこれから先の整備になります。予約や混み具合は変わることもあるので、行く前に公園のページを見ておくと安心です。
ひとつだけ、はっきりさせておきたいことがあります。メンバーが作っているゲームやマイクラの首里城は、実際の復元工事とはまったく別のものです。本物の正殿は、国の事業として木造で建て直されてきたものです。子どもたちがやっているのは、その首里城について自分で調べて、自分の手で形にしてみること。ここを混ぜないように、教室でもメンバーに話しています。
復元の流れや、マイクラで沖縄の文化を学ぶ意味については、首里城復興をマインクラフトで学ぶ という記事にまとめています。今回はそこには深入りせず、10月11日に何をやったかを中心に書きますね。
ティラノビルダーで、首里城の歴史が学べるゲームを作る

ティラノビルダー(TyranoBuilder)は、文章と選択肢で物語を進めていくゲームが作れるツールです。画面に文章が出て、選択肢を押すと次の場面に進む。いわゆるノベルゲームですね。
今回の目標は、遊んでいるうちに首里城の歴史が自然と頭に入るようなゲームです。たとえば「門をくぐる」「正殿の前に立つ」「火事のあと、何が戻ってきたかを見る」みたいな選択肢を置いて、選んだ先で首里城のことが少し分かる。そんなイメージで作り始めました。
ただ、10月11日は物語を入れ始めたところで時間がきてしまいました。友だちに遊んでもらえる状態には、まだなっていません。自分としても、もうちょっと進めたかったな…というのが本音です。
「遊べる」の基準は、スタートから選択肢まで動くこと
ここで言う「遊べる」は、すごく単純です。スタートを押すと文章が出て、選択肢を押すと次の文章が出る。これだけです。選択肢がひとつしかなくても、友だちが最後まで遊べて、首里城の歴史がひとつでも自分たちの言葉で入っていれば、それで立派なゲームだと思っています。
長い物語を作ろうとすると、だいたい途中で終わらなくなるんですよ。設定ばかり増えて、結局だれも遊べないまま…というのは、大人のゲーム作りでもよくある話です。だから次の回は、物語を長くするより、短くてもいいから最後まで動くものを作るのが目標です。
大人が作った完成品を渡せば、それっぽいゲームはすぐ遊べます。でも、それだと子どもたちはずっと遊ぶ側のままなんですよね。自分で文章を打って、選択肢をつないで、実際に遊んでみる。つなぎ方を間違えると、押しても次に進まないことがあります。そこを自分で見つけて直す経験があって、はじめて「自分で作った」と言えるんだと思います。
セリフや選択肢も、作るメンバーが自分でキーボードを打って入れています。人に打ってもらうと、どこを自分が書いたのか、あとで説明できなくなってしまうからです。
歴史の内容は、公式の案内で確かめてから入れる
ご当地ゲームでいちばん気をつけているのは、歴史の中身です。生成AIに聞くと、首里城の説明はそれらしい文章ですぐ出てきます。でも、年や建物の名前が間違っていることもあるんですよね。
なので、ゲームに入れる歴史の文は、首里城公園の案内やメンバーが見た資料と照らし合わせて、合っているものだけにします。そのうえで、資料の文章をそのまま貼るのではなく、自分の言葉で書き直してもらいます。ここがいちばん時間のかかるところですが、いちばん力がつくところでもあると思っています。分からないところは、無理にゲームに入れなくて大丈夫です。
10月11日は、まだこの確認まで進んでいません。次の回でゲームが動くようになってから、取りかかる予定です。
地域の歴史や観光を子どもがゲームにする話は、歴史と観光を、子どもがゲームにする でも書いています。今回の首里城のゲームも、その流れのひとつです。ちなみにティラノビルダーは毎週のコースとしてやっているものではなく、この日に一部のメンバーが挑戦したものです。
マイクラで首里城を建てるチームは、赤い屋根から始めました
もうひとつのチームは、マイクラで首里城を建てています。最初に取りかかったのは、首里城といえばの赤い屋根です。
赤いブロックを並べると、遠くから見るとちゃんと首里城っぽく見えるんですよ。でも近づいてみると、門の並び順や石垣の曲がり方、正殿までの道のりは、資料と見比べないと合っているか分かりません。ここを一つずつ確かめて直していくのが、この建築でいちばん大事なところです。
10月11日の時点では、門や石垣はまだ資料と見比べている途中で、城は完成していません。次の回は、城を一気に完成させるより、門か石垣か正殿までの道か、どこか一か所を資料に合わせてみるのが目標です。直したところはスクリーンショットを撮って、見た資料と一緒に保存しておくつもりです。
マイクラの首里城を歩くと、広さや距離が体で分かる
マイクラの良いところは、作った首里城の中を実際に歩けることです。正殿の前の広場がどれくらい広いのか、門から次の門まで何歩くらいあるのか。文章や写真だけでは分かりにくいことが、歩いてみると体で分かります。
もちろん、マイクラは1ブロックがだいたい1メートルなので、本物の木や石とまったく同じにはなりません。そこはごまかさずに、「これはブロックで作った首里城です」と自分で説明できればいいと思っています。
マイクラで地域のことを調べて形にするのは、沖縄マイクラ部でふだんからやっていることです。今回はその題材が、もうすぐ公開される首里城になったんですね。宜野湾・うるま・北谷のどの教室でも、調べて、作って、直すという進め方は変わりません。
2024年の首里城講座とは別の、新しい挑戦です
実は、首里城をテーマにした活動は今回が初めてではありません。2024年7月〜11月に、首里城を題材にしたキッズプログラミング講座を全12回やっています。令和6年度の沖縄文化芸術の創造発信支援事業に採択されたもので、調べて、作って、最後はまちづくりのプレゼン大会まで行いました。
あの講座はもう終わっていて、今回の10月11日の活動は、いまのメンバーが正殿の公開にあわせて新しく始めたものです。ただ、調べて、作って、人に伝えるという流れは、あのときと同じです。違うのは、ゲームのチームと建築のチームが同じ日に並んで動いていること。いつか二つを合わせて発表できたらおもしろいな、と思っていますが、それは両方が形になってからの話ですね。
次の回でやること
ティラノビルダーのチームは、短くていいので、友だちが最後までクリックできる首里城のゲームを作ります。歴史の内容は、公園の案内で確かめた文だけを入れます。
マイクラのチームは、資料と見比べて直した場所を、どこか一か所作ります。赤い屋根を何枚増やしたかより、「なんでここを直したのか」を話せるほうが、ずっと意味があると思っています。
子どもたちと一緒に作っていて感じるのは、首里城みたいな題材は、きれいな完成画面を急ぐほど、年号や門の順番みたいな大事なところが抜けていく、ということです。10月11日は、そこを埋める前に時間切れになりました。だから次は、短く遊べるゲームと、資料に合わせた一か所から、もう一回始めます。
11月23日に正殿が公開されたら、ゲームやマイクラで調べたことを頭に入れて、本物を見に行けたらいいですよね! 予約や混み具合は変わることもあるので、公園の案内を見てからご家族の予定に入れてもらえると安心です。
沖縄マイクラ部の活動は 沖縄マイクラ部プログラミングスクール クロスウェーブ【宜野湾・うるま】 で紹介しています。北谷でも教室を開いています。教室の場所は 教室へのアクセス に、自分の経歴は すずきたかまさ(鈴木孝昌)プロフィール ― 沖縄マイクラ部・クロスウェーブ代表 にまとめています。
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